ブルーゾーン石垣シンポジウム|石垣島の未来を描く。健やかさが息づくまちづくりのヒント



DAY1の後半を彩ったパネルディスカッションでは、登壇者それぞれが異なる立場から、石垣島のこれからの健康づくりや地域づくりについて意見を交わしました。
これまでのセッションで得た学びを、「実際に地域でどう生かしていくか」という視点で深めていく時間。 会場全体が、どこか前のめりで“自分ごと”として耳を傾けているのが印象的でした。

話題の中心となったのは、「人が無理をしなくても、自然と健康的な行動ができる環境をどうつくるか」というテーマ。 基調講演でも語られていたように、健康は個人の努力だけに委ねられるものではなく、日々を過ごす“環境”に大きく影響されます。

パネルでは、歩きたくなる道のデザイン、自然と触れ合える場所の整備、世代を超えて人が集える交流の場づくりなど、具体的なアイデアが次々と挙がりました。

「運動しましょう」と呼びかけるよりも、「つい歩きたくなる」「思わず立ち寄りたくなる」。 そんな仕掛けのほうが、人はずっと自然に体を動かすようになる——。
この考え方には、多くの参加者が深くうなずいていました。

石垣島ならではの魅力である、海や豊かな自然との関わりも大切なテーマでした。 誰もが気軽にアクセスできる海や緑を、観光のためだけでなく、地域の人々の日常にも取り入れていく。 そうすることで、心と体の健康づくりと、地域の魅力向上を同時に叶えられるのではないか、という意見も交わされました。

食文化についての議論も広がります。

地元の食材を使った日々の食事の大切さ、飲食店や生産者と連携した取り組み、食を通じた交流の場づくり。 パンや塩のセッション、体験プログラムで得た気づきが、より具体的な取り組みのイメージへとつながっていく様子が印象的でした。

特に心に残ったのは、「意識を変える前に、環境を整える」という考え方です。 「健康になろう」「もっと運動を」と個人に呼びかけるだけでは、行動はなかなか変わりません。 けれど、歩きたくなる道があり、ふらりと立ち寄れる場所があり、顔を合わせて話せる空間があれば、人は意識しなくても健やかな選択を重ねていきます。
その積み重ねが、やがて地域全体の健康につながっていく——。
そんな未来像が、会場に共有されていきました。

また、行政・事業者・地域住民が、それぞれの役割を担いながら連携していくことの大切さについても語られました。 行政は制度やインフラを整え、事業者はサービスや場をつくり、地域の人々は日々の暮らしの中でそれを活用する。 無理のない関わり合いこそが、取り組みを長く続けていく鍵になるという視点は、多くの共感を集めました。

このパネルディスカッションは、DAY1で生まれた気づきや学びを、未来の地域づくりへとつなぐ架け橋のような時間。 健康は特別な誰かのためのものではなく、すべての人の日常の中にあるもの。
その健やかさを、石垣島という場所でどう育んでいくのか——。
そのヒントが、やさしく、そして具体的に示されたセッションでした。